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嫌な事といい事。
飼い主にブラッシングしてもらってご機嫌の私よ。
でも待って。右前足を持ったわ。
掴んできた手に、嫌な予感が・・。
ほら来た。私の爪切りね!
「コラ待てミーコ、切らなきゃ足に刺さるぞ」
私は暴れたわ、嫌がって逃げようとしたわ。
何よこの飼い主。
結局、私の右前足の爪を全部、切るなんて。
まだ続ける気だから私は怒ったわ。
「ㇷ~!!!!」
「分かった、やめるから」
あっさり引き下がったわね、でも油断大敵だわ。
いつも優しいのに何故よ⁉
そんな飼い主に恋人が出来たわ。
どこがいいの。こんな奴。
「ミーコっていうの?よろしく」
私ってモテるのよ、しっぽ振ってやると、
誰でも頭を撫でてくれる。
そのうち、彼女さんは朝寝坊な飼い主の代わりに、
私の朝食を作ってくれたの。
飼い主。朝は半分、死んでるのよ。
だって、毎日のように夜中の3時を回らないと、寝ないのよ。
「ミーコ、餌だって鳴いて夜中に起こすからだ」
あら嫌だ、私のせいにしてる。
私が餌と言わなくても、3時までパソコンして起きてるくせに。
この、夜行性人間!
朝寝坊人間‼
だからいつも引っかいてやるの。起きろって!
それでも駄目なら、噛んでやるわ。
「おー痛い痛い、やめろミーコ」
ほら起きた。
でも私の朝食を用意して、自分はパンをくわえて仕事へ行ったわ。
ブラッシングは?水替えしたの?
トイレ掃除もしてないじゃないの。
でも彼女が来てから、私の朝食は完璧よ。
水も彼女が変えてくれる。
アホづらの飼い主を起こして、まぁパンまで焼いて
コーヒーまで入れてあげてるわ。
まるで夫婦ね。
彼女は勉強に来ている。パソコンで何かしてるわ。
彼女に朝食を作ってもらった飼い主は仕事。
あーなんて顔でしょ、鼻の下伸ばして。みっともない。
でも彼女は好きよ。
私が横に座ると、勉強しながら撫でてくれる。
「可愛い」と言ってくれるの。
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