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「おい、なんのつもりか知らないが詐欺なら間に合ってるぞ」
「詐欺ではありません」
「じゃあドッキリか?どこのTV局かしらんが許可した覚えはない、事と次第によっては訴える事になるぞ」
「ドッキリではありません、それに、TV局には誰もいないと思いますが」
「は?なぜ?」
「選ばれなかったからです」
「選ばれなかった?」
そう言えば、こいつはずっと選ばれたとかなんとか言ってたな、どういう意味なんだ?
「何に選ばれなかったんだ?」
「選別です」
「なんの?」
「人間の」
え?人間の選別?
じゃあ、こいつは人間ではないって言ってるのか?
「おい、面白いドッキリだな」
「ですからドッキリではありません」
「いやいや、そんな安い宇宙人の衣装で騙されるものか」
「いえ、あなたが見ているのはあなたが考えつく未知の生命体の概念を具現化したもので、それが陳腐に見えるという事はつまりあなたの発想力がちん……」
「まてまて!なんでそうなる!ヘンテコ宇宙人!」
「宇宙人ではありません」
「じ、じゃあなんなんだよ」
「ある意味地球人です」
「はあ?」
「驚くのもむりありませんがずっと地球に住んでいました」
「どこに?まさか地底とかか?」
「いえ、地上に」
「しかし……」
「今まで同じ地球上に居ましたがこちらからはあなたがたは見えていましたがそちらはこちらを見ることは出来ない様でした」
「なぜ?」
「次元が違うので」
「は?次元が……違う?」
「そうです、つまり宇宙人ではなく異次元人です」
俺は絶句した。
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