犬の毛、猫の毛

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犬の毛、猫の毛

「んっ・・んんっ・・は・・ぁ・・」 激しく舌を奪われ根屋の呼吸が荒くなる。 「柴崎、てめえなげえよ!」 根屋が後輩の柴崎の前髪を持って思い切り引きはがす。 「いててててて」 髪を引かれて顎が上がる。 「えー。普通ですよー。普通」 悪びれることなく柴崎が答える。 いつからだろう、柴崎の気持ちを受け入れたらコイツは甘く、優しく、 そして俺を離さなくなった。 キスに関してはほぼ日課になっている。俺のことを好きなのは わかったが、どう好きなのか?この先どうしていきたいのか? うまくわからなくて、とりあえず男同士のスマホの動画を少し見て 俺は思わず放り投げた。 「ねえ、2人の時は五月さんて呼んでいい?」 「あ、何だそりゃ。先輩を敬え」 「この状態は先輩後輩じゃないよ?」 ぐぬぬぅ。 「俺、五月さんの髪大好き。俺は黒くてちょっと硬いから、少し明るくて柔らかい、五月さんの髪が大好き」 『だからか。コイツはいつもキスをするとき俺のヘヤゴムを外して髪をなでて、指を通して、髪にもキスをする。だから髪フェチかと思っていたんだ』 「ねえ五月さん。俺の首に腕を回して」 「はああ?」 「ね、お願い」 俺と違ってコイツの声は少し低音でよく通る。 やわらかい息とともに耳元で囁かれるとついつい甘やかしてしまう。 恐る恐る柴崎の首に手を回し少し甘えたなポーズになる。 「んっ・・は・・ぁ・・んんっ」 うれしそうに唇を合わせてくる。 『ここ、更衣室だからな!何かあったらお前が責任とれよ!!』
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