0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
午前十一時。
軽い空腹を覚え、和風パスタにサラダとスープを作る。
三十歳になって彼女もいない自分にとって、少しお洒落なランチを作ることなど朝飯前だった。
昼食だけど、朝飯前。
日本語の妙というやつなのだろうかなどと自分で思って、少し可笑しくなってクスリと笑う。
小さく笑ったのだが、自分しかいない空間にそれはスッと伸びるように広がっていった。
独りが寂しいとは思わなかった。
自分のペースで物事を進められるというのは素晴らしいことだからだ。
それに大抵のことは自分一人でできるのだし、他人に合わせて行動するなんてせっかくの日曜が台無しになりかねないのだから。
最初のコメントを投稿しよう!