4人が本棚に入れています
本棚に追加
"俺は、荷物を取るために、教室に向かおうと、
階段を上っていた。
黄金もさっき、教室に荷物を取りに行ったから、
出くわしちまうだろう。
そう思ったが、教室に行っても、
黄金は、居なかった。
羽山と仲村は、居た。
俺は、黙って荷物を取り、教室を出た。
その間、一度も羽山と仲村に視線を向けていない。"
「おい。」
"誰かが呼び止めた。
俺を呼び止めたのかは、分からない。
名前を呼ばなくても、反応する人物に声をかけたのだろうから、
俺は、当てはまらないので、俺は、違う。
だが、今の声は、羽山のものであり、
さっきの時点で、周辺には、俺と羽山と仲村以外の気配は無く、
羽山が会話している仲村を呼び止める訳が無いので、
本当は、俺が呼び止められているのだと感じているが、
名前は、呼ばれなかったので、
より普通の考えである、前者だと理解し、
そのまま、階段を下り始める。"
「おい。」
"肩を捕まれた。
俺は、振り返って顔を確認する。
羽山だ。
俺は、羽山と接する時は、基本、黙る姿勢をとる。
余計なことをなるべく話さないように。"
──・・・・・・・・・
"つまり、これは、いつも通り。
至って、自然だ。
ただ、羽山は、いつもおかしい。"
最初のコメントを投稿しよう!