第一部 何で

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"俺、何してたっけ? たまに分からなくなることがある。 羽山が居ると..." 「どうよ?高校...」 "それは、間違っている。 お前が俺に対して話す言葉じゃない。 仲の良い友人みたいに話すべきじゃない。 しかし、羽山が俺をただ単に、友達として、扱おうとしているなら、 別に良い。 だが、お前は、そんな風に話しながら、 決して、俺に人間の扱い方をしない。 お前の本性が分からない。 きっと、お前は、人を人として尊重することを知らないんだろう。 だからこそ、お前が分からない。 結論が出て、分かっているから、 「分からない」と、分かることが出来ない。 「分かっている」のだ。 そのせいで、納得出来ない自分が居る。 「分かる」ということは、こんなに複雑なのか。" ──見たままだ... "そう言い残して、俺は、去った。 羽山、 見て分かれよ、バカヤロウ... 俺は、「分かる」ことを悩んでいるのに、 何故、お前は分かろうともしない。 分かろうともせずに居られるんだ... やっぱり、羽山のことは、「分からない」かもしれない。"
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