Honey in a bottle

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「別に。で、うまくいったって事は結婚の話まで進んだの?」 ───これ以上、踏み込んでくるな。 またあからさまにボーダーラインを引かれた。 そうか………。 彼は私の事も信用していない、できないと判断しているのだ。 「うん……」 「へぇ。覚悟決めたんだ。お幸せに」 私はこの人の事を無意識のうちに信用できると判断しているから、心をさらけだしていた。 だけど、奏士は違う。 なんだか、その事が少し悲しかった。 「何、何?!あさひさん、結婚するの?」 ルイ君がちょうどカプレーゼとスモークサーモンのマリネを持ってきたので、ガラリと雰囲気を変えた。 「うん、その予定」 「うわー!おめでとう!プロポーズの言葉は?!」 手をグーにしてマイクに見立て、私の前に差し出す。 「ちゃんと話はしたんだけど、私がプロポーズとか、イベントを大事にしたい性格って知ってるから、プロポーズのシチュエーションをちゃんと考えてくれるっぽくって…」 「わ、優しいね!彼氏」 「そうなの!もうすぐ私が誕生日なんだ。昨日一緒に過ごそうって連絡がきたんだけど、ちょっといいホテル予約してくれたみたいなんだよね」 昨日電話した時に、色々と聞きたがる私に『これ以上聞かないで』と、しどろもどろになる崇が、可愛いくて愛おしいと思った。
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