Honey in a bottle

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「誕生日なんだ!いつ?」 「23日」 「いくつになるの?」 「29歳だよー。20代最後の誕生日!!」 「じゃあ、盛大にお祝いしないとね」 そうなの? 30歳記念じゃなくて、20代最後も盛大にお祝いするものなのか? ルイ君はニコニコと無邪気な笑顔で、私の反応を待っている。 「アハハ。ありがとう。楽しみにしてるね」 当日は崇とお祝いだし、きっとルイ君も社交辞令で言ってくれてるんだろうと、軽く返答しておいた。 奏士は、素知らぬ顔でサーモンを食べている。 ルイ君が入ってきた事で一気に空気は明るくなったのと同時に、話題がガラリと変わって、奏士の話に戻す事も出来なくなってしまった。 そもそも、ボーダーラインを引かれたのだけれど。 私は、この人に助けてもらった。 だから、この人の力になれる事ができたらいいんだけど。 でも、信用してもらうにはどうしたらいいんだろう………。 同性に対してどう思っているのかは不明だが、女性に対しては確実に不信感を抱いているのが分かる。 「今度、彼氏さんと一緒にお店来てよ。見てみたいな」 「マスターにも言われたなぁ」 「あ!マスターは人を見る目あるから、彼氏見てもらったら?!色んな事が分かるかもよー」 さっきまでの可愛い笑顔はどこへやら。 デビルルイは、イヒヒと意地悪な顔をする。
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