clouds clear

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寂しかった。 奏士の温もりを感じたかった。 押し寄せる快楽で、力が入らなくて放り出した腕。 だけど離れたくなくて、奏士を手繰り寄せるようにまた首に手を回した。 「甘えんぼだね」 奏士がフッと口角を上げて笑う。 ほんと、自分でも思うよ。 私って、こんな人間だったのだろうかと。 「奏士だからだよ」 私がそう言うと、また唇を重ねた。 いつも奥底にあった不安。 それが取り除かれた今、心も体もひとつになれた。 深く、深く、2人で快楽へと落ちていく。 互いに求めて、愛を囁いて。 愛だけで、満たされていく。 今、大袈裟なんかじゃなく思う。 好きな人とひとつになっている私は、世界で1番幸せだと。
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