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「…中村君のことなら、心配しないでいい…」
と、溝口。
「…どうして、心配しないで、いいんですか?…」
「…コイツはボクの甥だ…」
溝口が言って、ニヤリと笑った…
「…甥?…」
驚いたが、それで、わかった…
納得した…
甥ならば、なぜ、溝口に頼まれて、私を騙したのか、わかる…
仕事のミスをして、それを溝口に詫びるフリをして、私を同行させ、見合いを半ば強要する。
身内ならば、頼みやすい…
それに、課長の亀沢に話さない理由もこれでわかった…
あくまで、溝口と、甥の中村君だけで、この見合いをしたかったのだろう…
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