武田信玄

3/4
前へ
/23ページ
次へ
 当然、溝口は、誰かに頼まれて、今回の見合いを仕組んだ…    溝口は、部長である以上、当然、自分の上司からと考えるのが、普通…  その上司も、また、その上から、頼まれたに過ぎない…  そして、上司の上司と次々と上を行くと、おそらくは、社長か会長に行きつく…  そして、その社長か、会長に依頼したのが、米倉なのだろう…  私は考える。  「…高見さんに、見合いだとウソをついて、試したのは、正直、気が引ける…すまないと言ったのは、そういう意味だ…」  溝口が、胸中を告白する。  私はなんとなく、やるせない気持ちになった…
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加