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私は、驚いた。
まさか、溝口に呼ばれた早々、溝口に頭を下げられるとは、思わなかったのだ…
「…溝口部長…頭を上げて下さい…」
私は真っ先に言った。
溝口は、180㎝を超える大男…
それに比べ、私、高見ちづるは、身長155㎝…
よって、普段ならば、溝口の頭頂部を見ることなどできない…
それが、溝口が頭を下げたことにより、溝口の頭頂部を見ることができた。
その頭頂部は、薄く、まるで、河童のように、頭頂部の髪の毛がなかった…
これは、前回、溝口から、見合いを頼まれたときに、知った事実…
溝口が見合いを拒む、私に今回のように、頭を下げたことで、知った事実…
しかし、それが、今回も繰り返されるとは、思わなかった。
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