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考える
社用のクルマに乗り、溝口の会社に向かう。
ハンドルを握るのは、中村君。
これは、前回、溝口の元へ、向かったときと同じだ…
車内で、ときどき、中村君が私に話しかけたが、私はほとんどうわの空だった。
うんともすんとも、言わず、ときどき、中村君が、
「…高見さん…訊いてますか?…」
と、大声で、言ったので、そのときは、
「…聞いているわよ…」
と、返したが、それが、ウソであることは、バレバレなので、そのうちに、中村君もまた私に話しかけることはなくなった。
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