’19.04.29-30 山寺・松島に行く→1日目

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 私論であるが、一人旅を楽しむコツとして、『いつまでもズルズル引きずらない』という心構えがある。つまりは、気持ちの切り替えだ。  こう書くと、さも当たり前のことを言っているように思われるだろうが、これが案外重要で、難しい。  例えばこれが友人、家族が一緒であれば「御朱印帳忘れちゃったよ、あーあショック」と口に出してうなだれてもいいだろう。  そうしたら「うわあ、やっちゃったね」と同情してくれるかもしれない。  あるいは「仕方ないね。新しいの買う?」と代替案を出してくれるかもしれない。  一人旅はこれらを自分で、自分自身に行わなければならないのだ。  よく一人旅の利点と言われるのは、自分の自由にできる、というところか。私も全くその通りだと思う。  しかし自由にできる一方で、何かが起こっても基本的には自分で対処しなければならない。  いちいち落ち込んでいては、あまりにも旅が楽しくなくなってしまう。  逆に言えば、周りの人の機嫌に左右されなくて済むのだから、自分が前向きになりさえすれば、いくらでも楽しい気持ちになれるのだ。  そこでもう1つポイントとなるのが、『当日遊ぶ金はケチってはならない』という点である。  現金でもカードでも、使いやすいほうで構わないのだが、予算はたっぷり取っておいたほうがいい。  充電が切れてしまって、急きょバッテリーを買わなければならないシーンがあるかもしれない。お土産屋さんを見たら、思っていたより欲しいものがあるかもしれない。  予想外の出費を、予想外と思わないことだ。何か我慢したり、「思っていたより使っちゃったな……」などと思うことは、これも旅をつまらなくさせてしまう。  むしろ、多めに持っていたおかげで、「まあ、少しは余ったな」くらいに考える方が気が楽だ。  宿泊代、新幹線代(あと、私の今回の場合はレンタカー代)などの、決まった出費の方を抑えればよい。  早割や、ポイントによる割引など、方法はいくらでもある。  人によっては、当日の出費など大してないし、むしろ宿にお金をかけたい! という人もいるだろう。  それはそれで、また1つの楽しみ方だ。  大事なのは、いかに自分にストレスをかけずにその日を過ごすことができるか。  方法は人の数だけいくらでもあるだろう。せっかくの旅行なのだ。せっかく、多少なりともお金を払って遊びに行くのだ。  自分にとって最適な方法と心構えで、楽しむことが何より重要だと思う。
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