今まで蚊に刺されて参った場所 BEST3→’20.上半期ver.

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 第1位:眉のど真ん中 《評価》 ・驚き★★★ ・珍しさ★★ ・かゆさ★★★ ・困った★★★  4項目中、3項目で満点を獲得した、レジェンドである。  ある日、右の眉毛の中に、赤く腫れた痕を発見した。  この時の衝撃度と言ったら。  蚊に問いたい。  何故わざわざ毛の中を刺したのだと。  眉毛の上にできた痕は、ちょうど眼窩の真上にも重なる。  骨の上とは、これまた厄介だ。  経過もひどかった。  発見時は小さかった痕が、だんだんデキモノのように大きくなってきた。  指でなぞると、ハッキリ突起になっているのがわかる。  かゆみもあるが、痛みの方が強い。  しかし、目が近いのでうかつに塗り薬も塗れない。  ただ、痛みに耐えて自然に治るのを待つ。  できるだけ触れないように気をつけてはいたが、洗顔や風呂上がりの化粧水などは避けて通れない。  指が触れると、また痛いのだこれが。  思わず『イテッ』と声に出す熊野。  痕が大きくなりすぎて、周りも赤くなっている。  これでは、眉の手入れもできない。  こういう時に、前髪というのは便利だ。  眉も痕も一緒くたに隠してしまえばいい。  いや、こういう時がないのが1番ではあるが……。  常に右眉に注意し続けた生活をして、およそ1週間後。  ようやく、眉に平穏が訪れた。  突起は平坦になり、痛みが引き、赤みもなくなっている。  よかった。  一時はまぶたにまで腫れが見られたので、どうなるかと思ったが、これで安心だ。  しかし、もう2度と刺されたくない。  もし、人間と蚊が意思疎通を取ることができるのなら、私は刺した当人を呼び出して、小一時間問い詰めたい。  何故、眉毛の上を刺す必要があったのか。  君にとって、一体どれだけの利点があったのか。  その辺を詳しく聞かせてほしい。  私の苦労と、君の利益が釣り合うくらいなら、まだ納得できる。  しかし、やっぱり腕の血の方がよかったなんて言おうものなら、これは私も黙ってはおれまい。  我々は同じ地球に住むいきもの同士だ。消滅してしまえなんてそんなことは言わない。  だが、ゆえにお互い損得はバランスよく取っていくべきではないか。  君に利点もなく、私は散々な思いをしたという結果はあんまりではないか。  全国の蚊の皆さんには、今後そのあたりに留意して頂きたいと思う。
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