’19.04.29-30 山寺・松島に行く→1日目

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 ホテルに到着したのは、午後6時前。  国道沿いにあるビジネスホテル。歩いて行けるところにコンビニがないとのことなので、先に立ち寄って必要なものを買っておいた。  何を買ったか?  部屋で飲むためのビール、揚げせん、それから水にチョコレート類のお菓子。  どれもこれも必須アイテムだ。  本来であれば、ここにアイスがつけば100点満点なのだが、冷凍庫があるとも思えないので、そこはいったん流しておく。  レストランで飲むつもりなので、それにしては少し買い過ぎたような気もしたが、まあ足りないよりはいい。  余ったら持って帰ればいいのだ。どのみち飲むことに変わりはない。  私は、意気揚々とチェックインを受けに、フロントに向かった。  若い女性の従業員の方が迎えてくれる。 「予約していた熊野と申します」  宿泊者カードの記入を頼まれ、せっせと書く。  ふと従業員の方が、350mlの一番搾りを取りだしたのを横目にとらえた。  ……缶ビール?  私が予約していたプランは、レストランでの生ビールがタダになる内容ではなかっただろうか。  それとも、さらなるプレゼントだというのだろうか?  従業員は宿泊に関する説明を一通り終えると、最後にこう言った。 「本日ご予約いただいたプランが、レストランでの生ビールのサービスという内容になっておりましたが、本日レストランが定休日とさせていただいておりまして、」  え? 定休日?  レストランはフロントのすぐ横にある。従業員が指し示した先に、つられて視線を向けると、確かに『本日定休日』と掲示されていた。 「あー……へえ……」  これは思わず声が漏れた。  GW真っただ中に定休日とは。いや、でも定休、というのだからGWも何も関係ないか。 「申し訳ございませんが、こちらのあの、缶ビールのサービスで、もって」  私がよほどポカン、と間抜けな顔をしていたのだろう、従業員のしゃべりも何となくコケる。 「変えさせていただきます」 とのことである。 「は、はあ……」  とりあえず、一番搾りを受け取った。  まあ、いい。一番搾りは好きだ。これはありがたくもらっておこう。 「定休日かあ……」  私はカードキーを受け取り、エレベーターを待ちながら考えた。  そんなのどこにも書いてなかった気がする。  いや、公式HPでは告知していたのだろうか? 私が見落としていた可能性は十分ある。むしろ、その可能性しかない。  仕方ない。夜ご飯用意してないんです、と訴えたところで、今日休んでいる従業員を出勤させるわけにもいかない。  さて、どうしたものか。  早急に今後の予定を考え直さねばならない。
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