ドジの考察

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ドジの考察

 どうしてこうなるのか、自分で少し考えてみる。  怪我に関してはほとんどそうだ。  何故自分がそんな行動を取ったのか、自分でわからない。  例えば⑭のバッティングセンター。  私は確かに、飛んでくるボールを狙っていたはずなのに、気がついたら指に激痛が走っていたのだ。  後日、外科を受診し、医者に状況を説明するのだが、自身がよくわかっていないので、まあ歯切れが悪い。 「あの……バッティングセンターで遊んでいたんですけど……ボールがぶつかったみたいで」  みたいで、ってなんだ。 「ふうん……」  先生は指の様子を診る。 「何か、スポーツをされているんですか?」 「い、いえ……」 「じゃあ、単に遊んでいて、打撲したってことですね」 「え、ええ……」  PCのカルテに、『バッティングセンターで、ボールがぶつかり、人差し指を打撲』と入力される。  バッティングセンター……。  仕方あるまい、現実を受け入れるしか私にはすべがないのだ。  ⑱の包丁事件もそうだ。  やってしまった瞬間、私は「?」と思った。  何故そうなったのかわからない。 ※次ページは、包丁うんぬんの少し詳しい話になりますので、刃物や血などが苦手だという方は、1ページ飛ばしてご覧ください。
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