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つまりは、『何故かわからないがうっかり指を切って大けが、幸い大事には至らず』といったところか。
少し話がそれてしまった。
何というか……あまり聞かないような理由でばかり、私は怪我をする。
何でその行動をしたの? 何でそうなっちゃうの?というわけだ。
周りの人にも言われる。私もそう思う。
だから『さあ、何でだろうねえ』としか返しようがない。
私は、小さいころからぼーっとしている。
両親には昔から、常々言われていた。
自分では、『んなことがあるか、まさか。この私がドジなんて』と突っぱねていた。
が、ここまで来ると受け入れざるを得ない。
というか、この私って何なんだ。自分で自分を何だと思っていたのだろう、子供の私。
ぼーっとしている、と言っても、何も考えていないわけではない。
むしろ、頭の中は空想でいっぱいである。
これが、今の創作につながっていると考えれば、ちっとも恥ずべきことではないと私は思っている。
しかし、問題なのは、それをキチンと向けるべきところに向けていないところだ。
やろうと思えば、多分出来ると思う。
でも……何か、面倒なのだ。適当に生きたい。好きなことだけ考えていたい。あと、美味しいもの食べたい。
痛い目にあうのが自分1人なら、別にいいか、と思ってしまうのだ。全くよくないのだが。
ちなみに、私は車を運転するが、このときばかりは思考を運転にしっかり向ける。
音楽をかけて、楽しくドライブをするにしても、あくまでそのベースがあった上での話だ。
自宅の車庫にちょっとこすってしまうくらいならまだしも、おおよそ痛い目に合うのは自分1人では済まない。
だから、こういうところにはしっかり頭を働かせて考えて、あとは適当にぐうたらして、間抜け面して生きるのだ。
母いわく、私はあまり怪我をしても、泣かない子だったそうだ。
歩きたてのころも、そう。コケて地面にぶつかっても、すぐに立ち上がってトテトテ走り出す。で、まだコケッとひっくり返る。
注射も、きょとんとしていたらしい。
➁の石油ストーブ着席事件も、あまり痛みや恐怖の記憶がない。
そこにストーブがあったので、遊び心に座った。
母は、子どもには厳しくしつこいくらいに注意する人だったので、絶対触るなと言われていた。
しかし、ダメだと言われれば、やりたくなるのが人の性だ。
どうやら熊野家の長女は好奇心旺盛で、アホな子のようである。
座った瞬間、異常な熱さと、とにかく驚いて飛び上がったのを覚えている。
病院に連行され、うつぶせに寝かされる。焼けてただれた皮膚をピンセットで取り除くのを「うわあ……」と思いながら見ていた。
あの光景は、今でも忘れられない。
もしかしたら多少は泣いたのかもしれないが、とにかく驚きと衝撃が強かった。
いろいろなショックが重なって、ぐったり疲れてぐずった気は、する。
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