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「..???.........」
「そのうち、わかるよ」
ふ、と鼻でバカにしたように笑って私の前に置いてあった、椅子に座る。
「お前は今日から俺のもの......理解した?」
突然そんなことを言われて理解できる人間は可笑しいと思う。
目の前に座ってる彼は、何者なのかわからない。
ただただ口角をつりあげて、不適に笑っているだけ。
「そんなの…理解できるわけないじゃない、」
「なんで私がアンタのものになんないといけないのよ。」
ギ、と睨み付けてそう吐き捨てる。
そしたら、
「いいね、その眼、躾甲斐あるじゃん?」
って。
ムカツク。
なんだこの男は。
「てか、いい加減睨むのやめてくれる?俺そんな気長くねぇーから」
「あ、っ……!」
突然ぐいっ、と鎖を引っ張られて、それと同時に私の首輪も引っ張られた。
…首輪、?
「っ、?!」
ガシャンッ、と鎖が床にぶつかって派手に音をたてる。
それを面白そうにしてる奴。
「なに、今気づいたのかよ」
「なにこれっ、…首の…?!」
「なにって、首輪だろ」
「違くてっ」
「あー…、ほんとうっせぇなお前」
そう吐き捨てて彼が椅子から立ち上がる、と同時に私の首輪を引っ張る。
そのまま、片手で、ぐい、と巻かれて、目の前にしゃがみ、奴と目が合う形になる。
「なんで私なの、」
「キョウミがあるから」
「キョウミ?」
「そう」
キョウミってなんなの。
私はこの人と会った記憶なんて1mmもないのに。
よくわからない私に頬に ちゅ、と唇が触れた。
「っ、なに……する、…っ、?!」
「っは、お前が無防備なのが悪い」
そう言って、ペロ、と舌を出して指先が伸びる。
その仕草にビク、と震えてしまった私にもお構いなしに。
その指先が、ふに、と私の唇に触れた。
「お前が俺のことしか考えられなくなるまで、……ここにはしない」
「、なっ……ふ、…ぅ…」
反抗しようとしたら逆に逆襲されて、奴の指先が私の口の中に入って、口内で
ちゅ、と濡れる音。
上顎を、ぐぐ、っと圧迫されて、ゾクゾクが止まらない
「っ、………や、…ぇ…て…、」
「そんなんじゃ……すぐ、耐えられなくなるな、……」
ギ、と睨み付ければ、またクスクスと笑ってくる。
「だから、その挑戦的な態度向けても無駄っだつーのに」
また、グン、と鎖を引っ張って、前のめりになって鼻先が軽くぶつかり合う。
視線がゆっくりと絡んだ瞬間、その口角を妖しいほど釣り上げて、こう言うの。
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