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**あらすじ代わりの竜さんside**
****
前から歩いてきた少女が目の前で転んだ。
マンガか!?
と、思うほどの見事な転びっぷりだった。
多分俺と翔のどちらかを見てビックリしたようだった。
ホールドアップのように両手を挙げる途中のまま
つんのめりに転んだ感じだった。
翔がプハッと笑いだし
助けるためにしゃがんで手を貸そうとした時
前方の交差点付近で大きな爆発音がした。
一瞬何事かと身構えた。
交差点にある一件の店から火の手が上がった。
歩道や道路までガラスの破片が飛び散っていた。
もしも
この少女が俺達の目の前で転ばなければ
確実に今の爆発に巻き込まれていただろう。
そう考えるとゾッとした。
翔はそのまま彼女に手を貸して立たせ
俺達は少し離れた場所に避難した。
あっという間に人だかりができ
消防車が次々に集まってきていた。
その間に翔が仲間を呼び状況を確認させるとともに
彼女の手当をしながら
彼女の名前や歳、学校名などを巧みに聞き出していた。
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