たんすいかぶつかた

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「えっ???」 私の隣に座る梨花が怪訝な表情を見せた。 しまった、しくじったか。 小学校1年生の娘のお友達の母親、4人でランチに来ている。 正直、他人との食事は慣れていない。 私には心の許せる友達があまり居たことがなかったからだ。 しかし、娘の名誉の為にもしくじる訳にはいかなかった。 不安で目を泳がせるのを必死で止め、梨花の顔をやっと見る。 「へぇ、そんなのあるんだぁ???」 えっ? 「そ、そんなの?あの、そんなのって??」 私がうろたえていると、気づかない様子で梨花は答える。 「ああ、たんすいかぶつかたなんてぇ、あるんだね?」 梨花は大きな目を更に大きく見開いて首を傾げる。
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