第1章 北の大地だ、ジンパでほい

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 しぶしぶと声を出す。リスのように頬を膨らませて朋子は装置の倍率をさげる。できればもう少しやりたかったなあ。どうしてお腹が空くんだろう。ずっと作業ができればいいのに、と思いつつ加速電圧をオフにする。 「あら、オフの前にロードカレントの値を使用記録簿に記入よ」 「見てた。74だった」  さらさらと記録簿へ記入する。さすがというかなんというか、と由加が肩をすくめる。 「装置の操作はしっかりしているから、いくら使ってもらっても心配はしていなんだけど」 「作業台にはもう乗りません。ごめんなさい」 「朋子センセはむきになりすぎ」 「そうかなあ」
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