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「朋子センセ、あなたが疲れているといっているの」
あう、と朋子はうなだれる。「しかたないわね」と由加は両手を腰に当てた。
「飲みにいきましょう。そろそろ終業時間だわ。ちょうどいいわね」
「まだ試料の整理が」
「どうせ今日中に終わる量じゃないでしょ?」
「そうだけど」
「小吉さんが朋子センセに飲ませたい北海道ワインがあるっていっていたわよ」
朋子はがばりと顔をあげる。「居酒屋の『真冬日じょうとう』?」と上目遣いで由加を見る。由加は笑みをうかべる。
「そろそろウニもいい季節だわね。後志のウニと白ワインなんてどうかしら」
「ウニとワイン」
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