第1章 北の大地だ、ジンパでほい

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 それから試料チェックも駄目であれも駄目でこれも駄目でと続ける由加を朋子は両手で制する。 「わたしってそんなに信用ならない?」 「ちょっとだけといって2時間待ちぼうけを食らったことが、このひと月で3回あったわね」 「ごめんなさい」 「約束より実験や測定を優先させる。それが理系の習性だけど。今日は道産ワインとウニよ。いい? 真っ直ぐにここへきて」  わかった? と由加は念押しをする。  ウニとワインっ。  朋子は由加と拳を合わせた。
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