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「ああもうっ。あと少しなの。お昼ご飯も食べないでがんばっているんだよ。出るくらいだから知ってるでしょ。あと少しだよ。ほうっておいてよ」
くりっとした瞳をさらに見ひらいて、朋子は作業台の上に片膝をつく。スカートのすそがまくれたけれど、邪魔されるよりはましである。
それでも強引に装置のあいだに入りこもうとペンギンたちは朋子に迫る。させるか、と朋子は不自然な体勢のまま気合いでマウスをにぎった。
とにかく画像保存だけはしなくては。のべ6時間の苦労が無駄になる。画像を取り込みファイル名に名前を入力するのだが。その指先をペンギンたちがくちばしでつついた。誤字続出かつこれまた痛い。
「やーめーろーやー」
わめきながら入力作業をしていると咳払いが聞こえた。
「装置が壊れるから作業台に乗らないでください」
あ、と朋子は振り返る。
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