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しぶしぶと声を出す。リスのように頬を膨らませて朋子は装置の倍率をさげる。できればもう少しやりたかったなあ。どうしてお腹が空くんだろう。ずっと作業ができればいいのに、と思いつつ加速電圧をオフにする。
「あら、オフの前にロードカレントの値を使用記録簿に記入よ」
「見てた。74だった」
さらさらと記録簿へ記入する。さすがというかなんというか、と由加が肩をすくめる。
「装置の操作はしっかりしているから、いくら使ってもらっても心配はしていなんだけど」
「作業台にはもう乗りません。ごめんなさい」
「朋子センセはむきになりすぎ」
「そうかなあ」
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