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「む」
覗き込んだ総司は、よく動く眉をしかめた。
さっと立ち上がり、調理場へ足早に向かう。
「すみません」
賄い方が昼食の盛り付けをしていた。
総司は人懐こく、よく菓子やら頼みに行っていたから、幹部でありながら顔なじみが多い。
「沖田さん、どうしました」
一人がすっ飛んでくると、総司は困ったような曖昧な笑みを浮かべた。
妙なところで照れ症な男なのだ。急に照れが来た。
「あの、ほしいものがあって」
「へい、なんでも」
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