華（はな）

陽射し

ブレーズ・パスカルという1600年代を生きたフランスの哲学者は「人間は考える葦である」という言葉を産み、この世を生き、そして死んでいった。

行動礼賛(こうどうらいさん)とも言えるほど、行動することに偏重な考えを持つ人がいる。

思考に比べ行動こそが過度に重要視され、行動の伴わない思考は確かに意味を持たないようにも思える。

しかしながら、十分な思考を伴わない行動には人々を危機的な状況に陥れてしまう危うさを含んでいるようにも思える。

行動と思考の両方が対となって必要なはずであり、順序は思考が先で行動が後でなければ、取り返しのつかない事態へと追い込まれるのではないかという恐怖がついつい残ってしまう。

快晴の陽射しの強い光によって、明瞭な影が生まれる。

その明瞭な影によって、強い光の存在を改めて人は考え始める。

光と影、どちらも対となって確かに存在している。