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何も言わない俺に、分かったように声をかけてくれた。
「おぉ」
白い用紙に、文字をつらねて少し形になりつつあるものへの感想を聞きたい。
形になったものを見せる勇気はそこそこに、
恥ずかしさだけが残る。
笑われるだろうと思うが、最初はあいつらがいい。
どんな感想がとびだすのか、楽しみなのはやっぱりあいつらだからだろう。
カバンの奥に、数枚の書いた用紙をしまい、会社へ急ぐ。
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仕事は、ナンやカンやで無事にミスもなく定時に終えた。
急ぎ店へ・・・
「いらっしゃいませ~おひとりさまですか?」
「いや、あと3人。」
「それじゃぁ~えぇとぉ、こちらのテーブル席へ。」
もうすでに走ってきたせいもあり、心臓がバクバク、ドキドキしていた。
入口が見やすい位置に座り案内した店員に
「とりあえず、生」
「ジョッキで?それとも瓶をグラスで?」
「あぁ!ジョッキでそれと冷奴。」
「わかりました。」
席についてからすぐ、ジョッキがきてぷるんとして美味しそうな豆腐が運ばれてきた。
「いらっしゃいませ~」
楽しみしていたのか、一番乗りで席についたのは翼。
「すいませ~ん、追加で生。」
翼が俺をじぃ~と見てニヤリ。
右手を出し、指先で合図した。
俺は、皆が揃うまで待ちたい気持ちで、首を横にふったが、まだ右手が俺の前にあった。
《仕方ない、わたすか。》
「ほい。」 ワィワィ
「お~サンキュー。」
翼が・・・ ガヤガヤ
「棘、おォ~どれどれ。」
「いらっしゃいませ2名さま、こちらで!?」
隼輔、昌樹もかけつけてくれて3人がページをめくりなから読み始めた。
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