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「久美ちゃんは、ずっと看護師さんしてた？」
「うん、せっかく取った資格やからね」
「えらいね。私なんか、仕事、転々として」
「花ちゃんはまだ、自分らしくいられる仕事に出会ってないんでないかな」
「私らしく？」
今まで仕事は仕事と思ってきました。
自分のできる仕事を選んできたけれど、条件にこだわっていた気がします。
「私はこれしかできんけど。でも、花ちゃんは花ちゃんの好きなこと選んだらいいよ」
好きなこと……そんな仕事に巡り合えるでしょうか。
私の使命など、あるんでしょうか。
温かい言葉をかけてもらったのに、私は更に深い森の中へ、迷い込んだ気がしました。
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