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村田さんのおかげで、お昼までに入力できました。
「ありがとうございます!」
村田さんは、鼻の上部にくしゃっとしわを寄せて、笑いました。
またお弁当を会議室でササっと食べて、パートバンクに行きました。
柴山さんは接客中でした。
私は検索画面で、他にどこか私に合いそうなところがないか、探してみました。3か所ありました。
柴山さんの手が空きました。
「あ、赤木さんどうしましたか」
「この間、申し込みしたところから、面接の日取りの連絡がないんです。やっぱり、ダメなんでしょうか」
「では、確認してみますね」
柴山さんは連絡をとってくれました。
「赤木さん、面接できるそうですよ。自宅には今日あたり、郵便で通知が届くそうです。面接は、来週の水曜日20日の4時からです」
私は、一筋の光が差したように思いました。
受かってもいないのに、ほっと安心しました。
でも、やはり不安はあります。
「本当に資格が無いのに、受けていいんでしょうか」
「でも経験があって、本が好きなんでしょう?」
「はい! 読み聞かせで小学校に、3年行っています。子ども図書館のスタッフもしています」
柴山さんはにこっと笑うと、うんうんとうなずきました。
「そうですよ。面接でもそうやって、自己アピールしてくださいね。何より、挑戦することが大事ですからね」
「はい!」
挑戦する。
そう、私は自分の人生を切り開く権利がある。
そうですよね? 勇気が湧いてきました。
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