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今日もいつもの様に万引きをしにショッピングモールに来た。
「あれ?これも、これもこれも?」
「え、全部やん」
俺は基本的に同じショッピングモールで万引きをしていたのだが。
どんな小さな商品でも
万引き防止シールが貼られていたのだ。
この、万引き防止シールがついたままの商品を外に持ち出そうとすると、ゲートに感知され警報がなるのだ。
万引き防止シール以外にも万引き対策は厳重になっていた。
「俺のせいか?」
俺での被害額も相当だったはずだから
そう思ってしまった。
俺の万引き行為はここで終わりとなった。
でも、次だ。
「お金が欲しい。」
今度はお金が欲しくなったのだ。
ふと思い出してしまった。
「貯金箱。」
家では母親がコツコツ小銭を集めていたのだ。
100円玉どころか500円玉も結構入れていたのを覚えていた。
俺は家に帰り、親の目を盗んで
貯金箱を自分の部屋に持ち込んだ。
そして、
100円玉と500円玉を盗んだ。
バレない様に、少しは残した。
そして、そのお金をゲーセンで使うようになってしまったのだ。
前に興味を持っていた
いつも人だかりの出来る、車のゲーム「湾岸ミッドナイト」
今度は俺もやるようになった。
家から盗んだお金を使うのは少し抵抗があったが俺の理性は弱かった。
それに変なことを思ってしまったのだ。
この、「湾岸ミッドナイト」をプレイしている人たちは基本同じメンツだった。
見たことのある顔ばかりだった。
俺が万引きを目撃した奴らでもある。
そんな奴らが毎日のようにこのゲームコーナーに集まり毎日のようにゲームをプレイしていた。
年代は中2の俺と変わらない様に思えた。
そして、勝手にこいつらも家の金盗んでゲームやってたんだなと偏見を持ってしまった。
変に納得してしまったのである。
仲間だとも思ってしまった。
「湾岸ミッドナイト」を始めてしばらくが経って、どんどん友達が出来た。
みんな地元だから住んでいるところも近い。
俺と同じ中学のクラスメイトを知っている人も結構いたのだ。
だが、この出会いをきっかけに
後に俺はとうとう警察に捕まる事に繋がるのだ。
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