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「え? ここが? そんなに宙君の絵が売れているんですか? でも一枚も描いてないんですよね?」
三杯目のコーヒーを飲もうとしていた間宮は、少しむせた。
「ハハハ。さすが宙の甥だ。宙に向かってそんないいにくいことをいうなんて」
「あ、すいません」僕はちょっと下を向いた。
間宮は少し姿勢を正すと「ここは父の、君のお爺さんからの遺産の一部で建てた。二階がカフェとギャラリーになっている。後で案内するよ」といい、コーヒーを飲んだ。
「ギャラリー? じゃあ、あの部屋は何ですか?」
僕はずっと気になっていた二階の秘密基地を指した。
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