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「いいえ。こっちは僕の甥で橘慈雨です」
間宮は僕を白石さんに紹介した。
「初めまして」
白石さんは僕にも軽く会釈したので僕も間宮の後ろから「初めまして」と軽く頭を下げた。
――― 気が付いたらこの話し合いの場に混ざっている。いきなり訳の分からないことになったな。
来て早々、見ず知らずの女性の悩みを聞くことになり、僕は少し混乱していた。でもこういう可愛らしい人に頼られると、男としてはまんざら悪い気はしないと思ったのもまた事実だった。
「それで僕に頼みたいこととは何ですか?」
間宮が聞いた。
「最近、身の回りで不審なことが続いているんです」
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