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夢のまた夢
学校に戻り、受験勉強に励みながら、僕らは秋の試験を終えたら、またあの施設へ行くことを約束した。
それまで鈴木さんが僕のことを覚えてくれてるかは不安だけど…、忘れてたらまた初めからやり直せばいい。
また「とらおさーん!」って、呼んでもらえばいい。
そう思い直して、僕は自分の目標に向かって、一直線に進んだ。
秋の試験の結果はまずまずだった。
あの実習で、おぼろげながら見えてきた自分の将来像が、僕の成績を底上げしてくれたようだ。
これも含めて、鈴木さんに感謝しないと。
僕らは約束通り、試験終了の次の日曜日、実習でお世話になった施設へと向かった。
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