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プロローグ
隔離された部屋で、ベッドに横たわり、本を読んで過ごす日々。
昔、わたしは、薬品会社の創薬の仕事をしていた。
昔は、熱意のある研究者だった。
世界で猛威を振るうウイルスを治す薬を開発したかった。
なのに、わたしは、そのウイルスに侵され、ウイルスを蔓延させないために、隔離された。
でも、研究が諦められないわたしは、自身で作り上げた薬を、自身に投与し続けた。
孤独な中、いつ、命が尽きるかわからない不安の中、生きてた。
そんな時、君がわたしに会いにきてくれて、毎日、ガラス越しに色々、話を聴いてくれた。
ありがとう、そして…。
杉瀬 芽生(すぎせ めい)28歳
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