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「まけ?何に負けんだよ。」
会長がそう言って補佐に尋ねると、補佐2人は『やっちまった!』って顔してバッと口に手を当てた。
「…ほら、もうおわりでしょ。」
「「やっ、やだぁぁあ!」」
おいおいと泣き真似を始める2人に溜息をつきながら、近づく。
「1、負けた時は潔く認めること。2、その後
、学園生活を改めること。3、今までしてきたことを謝ること。」
指を順に立てながら、オレが親衛隊に入った時に約束した条件をぽっぽっと言っていく。
「…はい。親衛隊解散すっからお前らの負けな?」
「「……」」
「な?」
「「えぇ、…ううぅ、あー…はぁ、分かったよボクらの負け。…もー、また負けたしぃ…」」
「お前らがオレに勝とうなんざ、100年あっても足んねーよ。」
「ぶーぶー!!」
さて、これはどういうことなんだ、説明はよ、というせっかちさん。説明しよう。
結論(?)オレとこいつらは兄弟である。ちなみに3つ子。オレは2人と卵違いだからあのシンクロはできん。つか、一卵でも無理じゃね?って思うけどな。ここだけの話キャラ出すために相当練習したらしい。シンクロの。双子の闇だね。
まぁ、それはさておき、説明続き。
この2人とオレは今苗字が違う。別に両親が離婚したとかそういうんじゃないけどね。
ただ単に学園に居る時は3つ子だということを認識させないためである。
何故そんなことをしたのかと言うと理事長とかお偉いさんに親衛隊の沈静化を頼まれたから。なんでオレらに頼んだかは知らん。
とりあえず、どうすれば大人しくなるかなって考えた時に、危機感持てばいいんじゃね?ってなって、さらにどうすりゃ危機感持つかって考えた時に、怖い思いしたら自然と持つよねってなって。解散寸前になれば大人しくなんだろって、感じ。
まぁ、その案件を遊びと称してオレに勝負仕掛けてきたアホ共が居たから少々手間取ったけどね。
オレが解散においこんで、アホ共が解散させないようにするってね。立場的には完全に逆なんだけど。
あ、あとあのマリモはエキストラ。頼んだ人。
と、まぁこんな感じなんだけど。
「…はい。ということなんで、親衛隊解散は無し、ということでお願いしマース。」
言いながらさっき貰った書類を破いて捨てた。
「か、いさん、無し…、」
「あ、はい。まぁ。ただまた激しい活動するとまじで解散になるんで、隊長達しっかりやってくださいね。オレ、二度手間とかめっちゃ嫌いなんすよね。」
「あ…はい。」
「あはは、あ、つか会長達無駄ハグでしたね。プギャー。いっつも親衛隊蔑ろにするからっすよ。バチ当たった、あはは。」
あ、やべ、隊長達めっちゃ泣きそ、てか泣いてる。わ、わろた。
「えーと、まぁオレの役目終わったんでサイナラってことで。おら、きーちとあかつき、行くぞ。テメェらには言わなきゃならんことがたんまり……」
…はて、愚弟たちを引っ掴んで退出しようとした所をガッチリ腕掴まれた。会長に。
「おい、佐波 あおば…いや、折敷院 蒼葉か。」
「は、なんすかね」
「貴様逃げられると思ってんのか?」
「は?別に逃げて、」
「「だめーーーー!!!」」
「いでっ」
いきなり双子がオレと会長の間に入ってきて引き剥がした。ベリっとね。
「え、なに。」
「「もー!だからやだったんだ!」」
「何がよ。」
「「あおちゃんの正体バラすの!負けるのはいっつものことだし別によかったの!!」」
「え。」
何こいつら、負けることに抵抗なくなってきてんのか?それはそれで可哀想だな。
「「それよりも、生徒会のみんながあおちゃんのことをさ!」」
「オレ?なに?」
そこでまたぎゅっと腕を捕まれ引かれた。
「うぉ」
「お前が生徒会に興味なさげなのはなんでかあいつらと話してたんだよ」
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