第12章 現在・佑樹

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 目を閉じると、また、美穂の姿が浮かぶ。目に浮かぶ美穂の姿は、どこかよそよそしい。そこには笑顔もない。  そこにある美穂は、ただ感情のない瞳で佑樹を見つめている。それが、佑樹には苦しくてたまらない。  自分が美穂にしたことを考えれば、それは当たり前のことだ。それでも美穂に優しく接してもらいたいなどというのは、ただのワガママだ。  そんなことはわかってる……。  でも、もう一度、美穂に会いたい……。  そして、今度こそは、本当に愛しあいたい……。  どうせ俺には居場所なんてない……。  もう、他の女なんてどうでもいい……。  だから、もう一度、笑って欲しい……。  そして、佑樹は意識を失っていった。
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