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目を閉じると、また、美穂の姿が浮かぶ。目に浮かぶ美穂の姿は、どこかよそよそしい。そこには笑顔もない。
そこにある美穂は、ただ感情のない瞳で佑樹を見つめている。それが、佑樹には苦しくてたまらない。
自分が美穂にしたことを考えれば、それは当たり前のことだ。それでも美穂に優しく接してもらいたいなどというのは、ただのワガママだ。
そんなことはわかってる……。
でも、もう一度、美穂に会いたい……。
そして、今度こそは、本当に愛しあいたい……。
どうせ俺には居場所なんてない……。
もう、他の女なんてどうでもいい……。
だから、もう一度、笑って欲しい……。
そして、佑樹は意識を失っていった。
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