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時刻は午後5時半過ぎ。早く家に帰らなければ、夫が帰ってきてしまう。美穂は急ぎ足で駅前のバス停へ向かう。
美咲も迎えにいかなくちゃいけない……。
急がなきゃ……。
だけど、そんな美穂を、急に激しい尿意が襲う。
何でこんなときに……。
尿意のせいて、歩調も鈍る。
どうしよう……。
駅のトイレは改札の内側だし……。
デパートまで戻ろうかな……。
でも、そしたら余計に時間かかるし……。
そんなことを考えているうちに、尿意はどんどん強まってゆく。
ヤバい……。
そう思った瞬間、美穂は唐突に思い出す。
そうだ!!
たしか、中央公園にトイレがあったはず!!
中央公園ならば、デパートに戻るよりも早い。美穂は気力を振り絞り、できるだけ早足で中央公園に向かう。そして、西入口から公園に入ると、記憶通りにトイレがあった。美穂はトイレに駆け込み、用を足す。
そして、尿意から解放された美穂は、スッキリとした顔つきでトイレから出る。
間にあってよかった……。
美穂は胸を撫で下ろす。そして、駅へと向かって歩き出す。その時、美穂の目に、異様なモノが飛び込んできた。
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