第28章 現在・僕

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「どういう処分になりましたか?」  僕はできるだけ心を落ち着けて、冷静に尋ねた。 「一ヶ月の停職、加えて、資料整理課への異動だよ」 「そうですか」  それは、もはや解雇通知に等しい処分だ。停職なんて食らったら、社内は噂で持ちきりになるだろうし、もう誰も僕の相手なんかしてくれはしなくなるだろう。  おまけに、資料整理課は一度入ったら抜けられない部署と言われている。薄暗くて埃っぽい資料室で、ただひたすら資料の整理をしなければならない。つまり、定年まで飼い殺しというわけだ。  要するに、会社は僕に自主退職を促しているということだ。 「どうするかね?」  課長が言った。 「これから身の振り方を考えさせて頂いて、またご連絡いたします」 「わかった。賢明な判断を待ってるよ」  課長のその言葉には、暗に自主退職しろという意味が込められている。僕にはそれがはっきりとわかる。  僕は電話を切って、天井を見上げた。そうしていなければ、涙がこぼれそうな気がした。
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