番外編第1章 過去・香代子

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 千春と香代子は二人で碁石と碁盤を片付ける。長嶺はそれをじっと待っている。そして、片付けが終わるなり、 「香代子、帰ろうか」  と切り出す。 「うん」  香代子は頷く。それから、香代子は千春に手を振り、 「バイバイ、また明日ね」  というと、長嶺と手を繋いで部室を出る。  二人はいつもと同じ方向に向かって手を繋いで歩く。香代子にとっては、幸せすぎる時間だ。  だけど、このとき香代子はまだ知らない。これから二人に訪れる悲劇を。
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