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千春と香代子は二人で碁石と碁盤を片付ける。長嶺はそれをじっと待っている。そして、片付けが終わるなり、
「香代子、帰ろうか」
と切り出す。
「うん」
香代子は頷く。それから、香代子は千春に手を振り、
「バイバイ、また明日ね」
というと、長嶺と手を繋いで部室を出る。
二人はいつもと同じ方向に向かって手を繋いで歩く。香代子にとっては、幸せすぎる時間だ。
だけど、このとき香代子はまだ知らない。これから二人に訪れる悲劇を。
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