番外編第2章 過去・香代子

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番外編第2章 過去・香代子

「今日はちょっと時間が早いし、そこら辺の公園でもう少し話さない?」  長嶺が言った。 「うん」  香代子は笑顔で頷く。好きな人と一緒にいられるのに、断わる理由なんてどこにもない。  香代子と長嶺はいつもの道を少し外れて、住宅街の中にある公園に入る。そして、他に誰もいない公園のベンチに並んで腰を下ろす。 「ねえ、もうすぐ香代子の誕生日なんだよね?」  長嶺が訪ねてくる。 「うん。来週の日曜日」 「だったら、どこかに出かけない?」 「デート!?」 「うん」 「行く!! 行きたい!!」  香代子は満面の笑みで答える。  長嶺と付き合い始めて、香代子はまだデートをしたことがない。  初めてのデートが誕生日とか素敵すぎる!!  香代子の心は踊る。そんな香代子を見て、長嶺も嬉しそうに笑う。 「どこか行きたい所ある?」 「いきなり過ぎて思いつかないよ」 「だったら、明日までに考えといてね」  長嶺は微笑みながら、香代子の頭を撫でる。
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