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「まだまだ練習して上手にならないと」
リンは召喚した洋服を眺めて溜め息を吐く。
その背後では男児のゲタンワとタックンが絵に書いたネコ型の召喚獣とネズミ型の召喚獣も画用紙から召喚した。漆黒の毛を凛々しく生やしたオオカミネコと耳の小さく尾の長いミミトビネズミだ。
「いくぞタックン、俺のターンだ。オオカミネコ、ミミトビネズミにネコパンチだ」
「よしこいゲタンワくん。ミミトビネズミ、カウンターだっ!」
「動物の召喚はお外でしようね。ゲタンワくん、タックンくん。でもオオカミネコとミミトビネズミは珍しい動物なのに、よく知ってるね。おっとハーピーイーグルもいたのか」
ツクルモノはゲタンワとタックンを注意しながら、肩に飛んで来た美しく青い羽根をしたハーピーイーグルに驚いた。
背後からピュウと口笛が聞こえると、ハーピーイーグルは口笛を吹いた少年の腕に飛んでいく。
「ごめんなさい、ボクの書いた鳥です。ペイジくんが先生に質問があるって」ハーピーイーグルを腕に止めた少年ヨッピーは、ちらりとペイジの方を見やる。
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