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「私…本当に源治さんの奥さんになったんですね」
「何を今更」
「だって…」
少し体を起こし肘をつきながら源治さんの方を向く。
「大好きな人と結婚出来てとっても幸せです」
「……」
「源治さん、私を妻にしてくれてありがとうございます」
言いながら軽く源治さんの頬にキスをした。
「! ゆ、由梨子…」
途端に真っ赤になった源治さんは徐に起き上って私をシーツに縫い止めた。
「げ、源治さん?」
「本当に君は……どうしてそんなに可愛らしいのだ」
「あっ」
食べられてしまいそうな勢いで唇を貪られその合間に器用にパジャマのボタンを外された。
「源治さん、今夜はもう」
昼間散々抱き合った。今日はもう充分だと思ったのだけれど──
「由梨子、俺の子を生め」
「!」
熱っぽくそう言い放って鎖骨を愛撫し始めた。
「あっ…んっ、源治、さん…」
「俺の子を沢山生んでくれ。その分幸せは倍になって行く」
「源治…さん」
源治さんが何を望んでいるのか、それは私と同じ望みだと分かったから……源治さんからの行為を拒むことなんて私には出来っこなかったのだった──。
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