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 健太は中学2年生でクラスの人気者。ルックスが良いから女子にも持てる。そんな彼も一学期が始まって間もない頃は大人しい生徒の一人だったが、柿原君という笑い上戸の友達が出来たのを切っ掛けに自分の面白い面が皆に伝わって行き、友達の輪が広がって行き、あれよあれよという間に彗星の如く現れたクラスナンバーワンの人気者に上り詰めてしまったのだ。で、石田さんという同級生の女子がいたのだが、彼女は女の子なのに肌が浅黒くて胸板が厚くて胴体がドラム缶の様と言いたくなる程の逞しさが有り、顔もぎょろっとした吊り目の所為で怖そうな印象が有る上に担任の高齢の佐野先生の事を「さのじい」と呼んでみたり、男女の見境無く弱い立場の生徒を馬鹿にしたりする性悪な生徒だったので健太も一学期が始まって間もない大人しい頃は、彼女を恐れていたし、実際、彼女に蔑んだ目で見られていたのだが、彼女は健太が人気者に伸し上がると掌を返した様に彼にフレンドリーになり、彼の事を、「可愛い!」だの「面白い!」だの「頭良い!」だのと盛んに褒めそやし煽てる様になった。
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