ジャムとお菓子

１

「それよりも安田先輩見てくださいよ、今日のヨースケの動画！面白いっスよ！」

須藤が携帯を見せてくる。

ヨースケか。
確か、MyTuberランキング１位の芸人だったよな。
映画やテレビに引っ張りだこ、ニュースキャスターもこなすヤツだ。

『どうも、ヨースケです！今日は、◯×ランドのジェットコースターの前に来てます！
僕がお世話になってる方にですね、是非ともジェットコースターに乗って貰おうと』

「ははは、ヨースケ面白え」

携帯画面見ながら笑ってやがる。ホント動画見んの好きだよな。こいつ。

「ほどほどにな。」

立ち去ろうとすると。

「あ！や、安田先輩！こ、この人！
あの手品師！」

『ヨースケっ、お、俺・・ジェットコースターすっっごいダメなんだってばぁ』
『林道(りんどう)さん、慣れるまでですからね』
『勘弁してよぉ』

「林道？」
「あ！ウェキペディアに載ってるこの人じゃないですか？ほら。」

須藤の携帯画面を見た。