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始まる旅。
郊外からローカル線で約一時間半。一定のリズムで揺れながらの旅。見慣れた風景の退屈な旅。大嫌いな故郷に帰る大嫌いな旅。
郊外のターミナル駅で、帰省のための荷物を一度足元に置いて買う片道切符。その荷物を両手に抱え、通り抜ける自動改札。郊外といえども人の乗り降りの止まないホーム。
人を降ろしては乗せ、次の駅へと向かう列車。一番線から四番線まであるこの駅が持つ四つの顔。
まず、郊外へ向かう一番線。そこに着く列車は高校生やお年寄りの他愛もないおしゃべりが漏れ出してきそうな二両編成。
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