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そんな資源ゴミのなかでMM‐TZ48は一番まともな状態ではあったが、それでも修理するにはかなりの電子回路やメカニカル部品の交換が必要で、高い費用を払ってパーツを入手するより、完動するロボットを購入するほうがまだ安価につくぐらいだった。にもかかわらず、親方は修理した。
正確には修理したのではなく、〝魔法術〟を使った。魔法術によって、パーツが持つ〝記憶〟を思い出させ、その機能を蘇らせたのである。
魔法術師は、天の川銀河のアンダーグラウンドに存在する特異体質者であった。技が伝承者によって太古から代々つたえられてきたわけではなく、本人が望まなくともその能力がなにかの拍子で開花すれば魔法術師となった。が、魔法術師は、その能力故、堂々と日の当たる場所での活動ができない。親方が一人で中古LSHロボット業を営んでいるのも、その能力のためだった。
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