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それぐらいしか思いつかない。友人など来たことがなかったし、血縁関係者となるともっとありそうになかった。
(いや、ちがう──)
MM‐TZ48のセンサーが、生体反応を捉えていない。ということは……LSHロボット!
親方といっしょにいる。
足音を忍ばせて、MM‐TZ48は親方の作業部屋の前まで至る。
会話が聞こえてきた。
アルン、とそのLSHロボットは名乗った。だれにつけられた名前がわからない。こざっぱりとしたジャケットを着たこのLSHロボットには所有者がいないのだ。
親方は、わざわざやって来たこの古いタイプの汎用型LSHロボットを利用できるのではないかと、すぐに皮算用を始めてしまう。だから「あなたが魔法術を使えると聞いた」というセリフをうっかり聞き逃すところだった。
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