岡山へ

2/6
53人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
「理人、起きて!もう着くよ」 母に起こされ、ゆらゆらと起き上がった。 「新幹線降りたら、電車に乗り変えるからね」 「・・・まだ遠いの?」 「うーん、電車で20分くらいかな」 めんどくさ。 早く「家」で寝転びたい。 岡山駅は意外と大きな駅だった。 お土産売り場に並ぶ「きびだんご」の味の種類が多くて目を見張る。 チョコ味、マスカット味、モモ味 あ、これうまそう・・・ 試食に手を伸ばしかけた時、 「理人!こっち」 母に呼ばれて引っ込めた。 岡山駅から瀬戸大橋線っていうローカル電車に乗って20分。 電車はさほど混雑してなくて、東京の電車とは全然違う。 悠々と席に座り、流れる景色を見ていた。 始めは住宅街だったのが、だんだん見晴らしの良い田園になっていく。 「・・・まじで田舎じゃん」 そして、着いた先は海っぺりの町だった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!